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若者のパソコン離れって本当?そしてそれって問題あるの?

先日Twitterを見ていた時に、マイクロソフトのエバンジェリスト千代田まどかさん(@chomado)のツイートがふと目に止まりました。

マイクロソフトからすればモバイル端末も一応やってはいるものの、パソコンが主戦場であるのに変わりはなくて、パソコン離れが進むと困りますよね。

このツイートを見て数年前に同じような話題で話をしていたなぁ…と思い出したので記事にしておきたくなりました。

デジタルネイティブの登場で働き方が変わる!?

すでに「デジタルネイティブ」という言葉自体が古い気がしますが、パソコンなどのIT端末やインターネットが当たり前のようにある環境で育ってきた世代のことを指します。

Wikipediaなどでは1980年前後とか1990年前後に生まれた世代と書いてありますが、個人的には1990年以降の世代が該当するのかなと思います。2000年頃にADSLが普及し始めて時間や料金を気にせずにインターネットができるようになり、2010年頃にはスマートフォンが普及してパソコンがなくてもいろいろとできるようになったのを20歳になるまでに経験しているわけですからね。

どの年代が該当するかはともかくとして、デジタルネイティブであろう若者たちが社会に出てくることで業務においてIT端末やモバイル端末などを当たり前のように使う環境を会社も整備せざるを得ないだろうという期待感があったのです。2000年以降、ビジネスの現場においてもパソコンを始めとするIT端末が導入され、さまざまな業務アプリケーションを利用することが当たり前となってきていますが、相変わらず手作業を必要とする業務が多く残っていました。それら手作業が本当に無駄だと強く思う人達が増えれば当然改善の方向に向かうであろうと期待していたわけです。

ところが、スマートフォンの普及によってパソコン離れが進み、更にはキーボードが打てない人が増えているという話が出てきたことが「デジタルネイティブ」の登場を心待ちにしていた人たちを不安にさせ始めたのです。どういうことかと言うと、操作側の端末にパソコンを想定していたため、パソコンを操作できない人が増えてしまうことはIT活用を停滞させてしまうという不安が出たのです。

なぜならば、当時は「年配の方がパソコンを使えないので手作業の業務を継続する」というのがIT活用を阻害する要因の1つになっていたからです。パソコンを使いこなせる世代とそもそもパソコンを使うのが当たり前の世代(デジタルネイティブ)が増えれば企業内でのITスキルのバランスがいい意味で偏り、「必然的にIT活用が進むであろう」というのが期待の前提条件でしたからね。

それが、「パソコンを使えない年配に加えてデジタルネイティブもパソコンが使えないとなると結局状況は変わらないじゃないか」という不安をもたらしたというわけです。今の30代〜50代はパソコンをかなり使っている世代だと思うのですが、これら世代がデジタルネイティブの若者と共同で無駄を排除、効率的に働ける環境を作ろうと意気込んでいたのに、手を焼いていた年配世代と同じような問題を抱えている若者がやってくるらしいとなればそれは困ったことになります。

そのような話が出てきたことで、「もしかしたらパソコンの利用を前提として考えていたらダメなのではないか?」「むしろパソコンを使う方が希少種なんじゃないか?」といった話をしていたのです。

若者のパソコン離れは本当なのか?

この「若者のパソコン離れ」は気になるテーマのようで、検索するといろいろなところがアンケートを取った結果が出てきます。

対象となるサンプル数やアンケート手法によって結果が異なっているので尚更「若者のパソコン離れ」の実態がつかめない結果になっていますけどね…

パッと見た感じだとパソコンの所有率をベースに判断しているものが多いのですが、恐らくその方法だと実態はつかめない気がします。私はデジタルネイティブではない世代だと思いますが、それでも大学では講義の登録であったり、休講情報などの取得、論文作成などのためにパソコンの購入が推奨されていました。パソコンルームが整備されているので、パソコンを買わなくてもなんとかなる環境は用意されていたものの、実際は買わないと不便なので皆パソコンを持っていましたからね。

今は賃貸アパート/マンションでもインターネット完備の部屋が多いでしょうし、大学でも無線LAN環境が整備されているので大学生は概ねパソコンを買っているケースが多いと思います。それを理由にパソコン離れが進んでいないという結論を出すのもおかしな話になりますし、持っているのだからパソコン離れしていないという結論もまったく筋違いとは言えません。

ただ、現実的な話としてパソコンを持っているけどもほとんどの作業はスマートフォンやタブレット端末を使っているのであればパソコン離れとして見てもいいと思いますし、利用端末をパソコンから変える必要があるのではないかと考えることが求められそうです。

あくまでも私見にはなりますが、パソコンでなければ作業が進まない職業(例えばプログラマー)以外はパソコンを使わなくてもいいと割り切った方がいいのではないかと思っています。最近、職種によってはすでにパソコンではなくてタブレット端末だけを持ち歩いている人も増えていますから、パソコンでなければならないという前提条件自体がなくなりつつあるのかもしれませんけどね。

先日、音声認識技術を使った入力が使えるという話を書きましたが、よほど複雑な構成の文書を作成するのでなければキーボードなどなくても文書作成はできる環境もできていますし、パソコン離れとかキーボードが使えないということを憂慮することはないのかもしれません。

音声認識を使ってメモを取れる時代がやっときた!

モバイル端末がすでにパソコン以上の性能を持っている

なにより、すでにスマートフォンやタブレット端末がちょっとしたパソコンよりも高性能になっていますし、いろいろなアプリが提供されているのでできることもかなり増えています。

私自身はパソコンに慣れていて、パソコン作業が好きなのでパソコンを頻繁に利用していますが、スマートフォンだけで問題なく運用できる環境は作っています。前回更新した音声認識に関する記事もスマートフォンの音声認識機能を使って文章を書きましたし、それをアプリで投稿もしました。

また、ゲームの動画をスマートフォンで撮影してYouTubeにアップロードするといったこともしています。そして、撮影した写真やスクリーンショットを画像加工アプリを使って編集してサムネイルを作ったり、InstagramやTwitterに投稿するといったこともしています。

仕事でもメールはスマートフォンでやり取りしていますし、メモアプリを使ってメモを取ります。会計についてもクラウドサービスを利用してアプリで売上や経費関係の入力をするなど、スマートフォンだけでやれることはかなり増えていますからね。

そう考えると数年前に話をしていたように「もしかしたらパソコンの利用を前提として考えていたらダメなのではないか?」「むしろパソコンを使う方が希少種なんじゃないか?」というのはあながち間違っていなかったという気もしています。なにより、パソコンを使うことを前提としていた人たちが今やスマートフォンやタブレット端末をガッツリ使っているわけですからね。

最初に名前を出させてもらった千代田まどかさんが取り扱っているマイクロソフトのHoloLensであったり、AmazonやGoogle、LINEなどが提供しているスマートスピーカーであったりと利用できる端末も増えてきています。少し前に話題になったApple Watchのようなウェアラブル端末もこれから更に増えるだろうことを合わせて考えても、パソコンに執着する必要はない世の中になってきているのでしょう。

ビジネスとプライベートの境目がなくなる…のかもね

Googleのサービスがわかりやすい例として挙げられるのですが、基本的な機能はビジネス向けもプライベート向けも同じ機能を提供しているサービスが増えています。それに伴って普段使っているアプリケーションをビジネスの場でも使う機会が出てくるわけで、そのアプリケーションをスマートフォンで使っていればスマートフォンでの作業が効率につながることになります。

圧倒的にスマートフォンを使う機会が多いのは間違いないですから、結果としてパソコンよりはスマートフォンを利用する機会が今後増えてくる可能性が高いのでしょう。アプリケーション側から端末に変化をもたらす動きが強まるということですね。今後プライベートのメイン端末となっているスマートフォンやタブレット端末でできることが増えれば増えるほど結果的にパソコン離れにつながっていく…というのが正しい見方なのかもしれません。

全般

Posted by いとひろ