鳥谷敬選手の連続試合出場記録が途切れた

2018年5月29日、1939試合で鳥谷敬選手の連続試合出場記録が途切れましたね。

今季、サードからセカンドへとコンバートされた影響からなのか、バッティングに精彩を欠いていたこともあって、今季中に記録が途切れてしまうであろうとは思っていました。

ただ、鳥谷選手のファンとしてはあまりにも複雑な気持ちでその日を迎えることになったのが残念でしかたない。ついつい感情的になってツイートしてしまうくらいには…

最近では「ログインボーナス」などと試合に出る度に批判される出場となっていましたよね。そのような批判を目にするのは辛かったから、結果的に一度記録をリセットすることで改めて戦力としてファンから見てもらえる存在に戻れるという意味では良かったのかもしれませんけど…

それにしても終わり方が微妙でしたよね。

金本監督も同じように出場を続けていたことで批判を受けていた時期があり、「その経験から自分が引導を渡そうと考えてくれたのかな」と(好意的かもしれないけれど)捉えているので、金本監督に対して怒りを感じることはありません。ただ、若手育成を含めた、強いチームを作っていくことが実現できていない面が今回の鳥谷選手の記録を止めたことの悲しみにつながっています。

強振できるチームを作る

金本監督が就任してから若手だけではなくベテランも含めて強振できるチームを作ることがテーマの1つであったと思います。筋肉つける的な話をよく見かけていて、「筋肉をつければいいというものではないであろう」と思いつつも、筋肉をつけつつ技術も伴っていた金本監督が率いるのだからバッティングが楽しみなチームになると期待していました。

パリーグの試合などを見ると明らかなパワーバッター以外の選手も鋭いバッティングをすることが多く、そのような選手を見る度に羨ましいと思っており、そのような選手が出てくればもっと阪神タイガースの試合を楽しめるとワクワクしながら待っていた2年間でした。実際、初年度にはもう若手選手の中から今後が期待される選手が出てきていたこともあって、「若手への切り替わりがここ数年で一気に進むのかもしれないな」という気持ちになった時期もありました。

鳥谷選手のファンとしては、当然鳥谷選手に試合に出続けて欲しいとは思います。それでも、鳥谷選手や福留選手、糸井選手などの年齢を考えるともう若手が育ってくれないと困るし、そろそろ鳥谷選手(当然福留選手や糸井選手にも)に引導を渡せる選手が出てこないと今後の阪神タイガースがダメになると思っていたので、若手が育ちそうというのは結構嬉しかったんですよね。「鳥谷選手には試合に出て欲しいけど、レギュラーを奪う若手も出て欲しい」という若干相反する思いを抱えながら応援していました。

そういう思いで見ていたこともあって、鳥谷選手の連続試合出場記録が途切れる時はすなわち若手が引っ張っていけるだけの実力がついた時になるだろうと思っていたんですよね。。。

金本監督時代の鳥谷選手について

不振に陥った初年度

就任初年度、金本監督の方針と結果的には打撃スタイルが合わなかったのだろうと思うのですが、鳥谷選手は打撃不振に陥っていました。メジャーを目指したものの残留し、しかも大型複数年契約をしたにも関わらず酷い成績になっていたこともあって結構叩かれていた記憶があります。若手選手(特に北條選手)の活きが良いプレーもあって、「なぜ鳥谷を出すんだ」といった批判の声があったので、鳥谷選手のファンとしては辛い思いをした日々でした。

その年北條選手が成長を見せ、(途中交代という形が多かったものの)ショートを守ることが増えてきた時点で「そろそろ世代交代の時期かもしれないな」と私自身も思いました。

ショートの座を明け渡した2017年

2017年は予想通り北條選手がショートの座を奪い、鳥谷選手はサードへコンバートされることとなります。この時点で「ショート鳥谷」はもう難しいのだろう、北條選手が今後育って鳥谷選手の後継者として成長して欲しいと個人的には思っていました。鳥谷選手にはヤクルトの宮本選手と同じように、サードへ回ることで選手寿命が伸びてくれること、守備負担が軽減される(らしい)ことで前年調子を落としていた打撃面で復調して欲しいことの2つを願ったシーズンでした。

最初の頃はサードの守備に慣れていなからかエラーも多く、復調の気配が見られない状況が続きます。当然その間も試合に出続けていたので批判が多かったのを覚えています。「慣れれば調子を取り戻すからもう少し待てよ!」と内心思っていたけれど、確かにチームとしての勝利の方が大事なのでサードに適応できないのであれば出場するのはおかしいよなとも思い始めましたね。

結果的には3割近い打率と4割近い出塁率となり、(見方はいろいろあるにせよ)守備面でもゴールデングラブ賞を獲得するまで復調したことから「まだまだ鳥谷選手は温情ではなく戦力として試合に出られる選手だ」と再認識できた1年になったのではないでしょうか。

ただですね、この2017年は納得がいかないことがあったのですよ。ショートの座を明け渡した北條選手は打撃不振などもあり早々にレギュラーの座を失い、糸原選手や大和選手などがショートを守るようになります。もちろんチームの勝利が大事なのは間違いないのですが、北條選手を鳥谷選手の後継者としてショートで育てるんじゃなかったの?と思うんですよね。鳥谷選手の2016年成績が非常によろしくなかったことが影響しているのかもしれないけれど、北條選手を使い続けないのであれば鳥谷選手をショートに戻せば良かったんじゃないの?と思ったわけです。

大和選手とか糸原選手をショートのレギュラーとして今後使う気があるのなら話は変わりますが、少なくともこの2人をショートのレギュラーとして固定する様子は当時私には感じられませんでした。それであるならば、大和選手や糸原選手も本来レギュラーとして使おうと考えている守備位置で競争させて、北條選手が調子を取り戻すまでは鳥谷選手をショートに戻すしかないんじゃないかと思いました。

ちなみに、ショートをやるだけの力がすでにもうなくなっていると当時考えていたのだとした場合は、2018年の話のときにも書きますがセカンドにコンバートなんてできないはずなんですよね。2017年はこのショートへの対応だけは納得できませんでした。

謎のコンバートをした2018年

そして2018年。サードへのコンバートで守備負担を減らすということが目的であり、結果も出たことから今度はサードのレギュラーを奪う若手が出てくるまでの壁として頑張るのだろうと思っていたらまさかのセカンドへのコンバートです。

「いや、ショートが厳しくなっているからサードにコンバートしたんじゃないの?セカンドだってショートに近いくらい動かないと無理じゃん…」というのが正直な感想ですよ。

大山選手を育てたいという気持ちは理解できるし、鳥谷選手も藤本選手からショートの座を譲り受ける(競争で勝ったとは正直言えないかなと思っている)形でレギュラーになったので育成したいと考えているサードで起用する気持ちはわからなくはありません。

だからといってさすがに鳥谷選手をセカンドへコンバートするという選択肢はなかったんじゃないかなぁ…と思います。もちろん、出場させるための苦肉の策としてコンバートを選んだのでしょうから、鳥谷選手のファンとしては感謝すべき話なのだとは思いますけどね。

結果的には大山選手も絶不調だし、セカンドにコンバートされた鳥谷選手も絶不調という最悪な方向に向かってしまったのが不幸だったのかもしれませんが、鳥谷選手のバッティングは明らかに力がなく、打てそうという期待が正直持てない感じになってしまったんですよね。

こういったツイートをしてしまうくらい、ファンという贔屓目を通してもノーチャンスなバッティングしてましたからね。そういう意味では連続試合出場の記録が途絶えたことは仕方ない面があると思っていますが、そもそもこういう状況に陥ったこと自体が謎のコンバートのせいじゃないのかなと思ってしまいます。

どういうチームにしたいのかがよくわからない

2018年に鳥谷選手をセカンドにコンバートしたのは「大山選手をサードで育てたい」「鳥谷選手にレギュラーとして連続試合出場を続けて欲しい」という2つの気持ちを両立させる策だったのかもしれません。しかし、この方法を取ると本来セカンドで育成するはずだった選手のチャンスを奪うだけになりかねないわけですよ。そもそもセカンドを誰で固定しようとしているのかもいまいちわかりませんけども。。。

ちなみに、2018年については2つしか取りうる手段はなかったんじゃないかと個人的には思います。

  1. 昨年実績を残した鳥谷選手がサードのレギュラーとして結果を出し続ける。大山選手はそれを打ち破ってレギュラーを奪う
  2. 育成をしたい大山選手をレギュラーに据えて、鳥谷選手には代打の切り札として連続試合出場記録を維持してもらう。

昨年実績を残した鳥谷選手をレギュラーとして起用してそれを打ち破ってもらうという競争方式がまずは1つ目の手段です。大山選手が昨年活躍した場面は確かにあったし、私も期待している選手なので育成することは賛成だけど、そうは言っても突出した成績を残したわけではないので鳥谷選手をレギュラーで出して、途中交代などで大山選手にも経験を積ませ、結果を出すことでレギュラーを奪うという形ですね。鳥谷選手はレギュラーとして結果を出すことが必要になるし、大山選手はもらったチャンスを生かすことが必要になるのでそれぞれに刺激があったのではないかと思います。

もう1つは大山選手をサードレギュラーとして経験を積ませ、鳥谷選手には代打の切り札になってもらうものです。サードのレギュラーとして大山選手を育てると決め、守備位置が被る鳥谷選手には代打としてバッティングで貢献してもらう。仮にサードのレギュラーとしてまだ独り立ちできない状況(今の状況ですよね…)になったら鳥谷選手をサードのレギュラーに一旦戻し、大山選手が育つまで再び壁となってもらう。この方法であればサードだけではなくてセカンドのレギュラーとなる選手に余計な影響もなく、鳥谷選手も自分の役割が明確になる上に今後の選手生活も見通しが良くなったのではないかと思います。

北條選手が一軍に上がってきて今日先発で出場しているみたいですが、守備位置はセカンドです。ショートで育てると決めたのかと思っていたのにセカンドで出場させるというのは、植田選手がショートのレギュラーを実質獲得したことから仕方ない面はありますけど鳥谷選手をサードにコンバートしたのは結局なんだったんだろうなぁとか思ってしまうわけですよ。チャンスを掴み取れなかった北條選手の問題でもありますけどね。ただ、これでまた糸原選手、北條選手、上本選手といった選手たちがセカンドを競うことになるのか、植田選手のショートは確定ではなくてまた競争が始まるのか…まったく見えないんですよね。

選手の伸び悩みもそうなんですけど、誰がどこのポジションで育っていくのかがどれもこれも曖昧なままで進んでいるのが気になります。

いつになったら育つんでしょうか?

鳥谷選手の連続出場記録が途切れたことを寂しがる内容を書こうと思っていたのに、いつの間にやら阪神に対する愚痴になってしまってますね…

期待されていた若手選手たちがまったく独り立ちできない状況が続いているのが本当に気になります。鳥谷選手の出場がワイワイ言われて目立っていますが、若手選手の成績が本当に酷い状況ですからね。ベテランが成績悪いことはもちろん問題ですけど、若手が揃いも揃ってダメというのは深刻な問題ですよね。

江越選手なども期待されている選手の一人なのに本当にバットに当たらないし、高山選手も2年目以降ボロボロ、原口選手や中谷選手も期待していたほどには成長していないし、北條選手もやっと1軍に呼ばれたくらい。横田選手は脳腫瘍というのがあったから仕方ないにしても陽川選手も出てこない。

いつになったら若手が育った上で、ベテラン選手をベンチに追いやってくれるのでしょうか…